吹雪さんに電話してみる。


・・・・・・。


『やぁ!十代くん、僕もちょうど今、電話しようと思っていたトコロだよ。気が合うね、僕たち。ははは』

えっ・・・?!

「オレに電話って・・・どういう事だよ?何かあったのか?」

吹雪さんから連絡って事は・・・やっぱり、ヨハンと何らかのコンタクトがあったのか!?

『十代くんの親友のあの子・・・なんだったっけ?タレントの・・・』

!!

「ヨハン?ヨハンから連絡があったのか?」
『そうそう。そのヨハンから、なんでも・・・収録で使う道具が壊れたから直して欲しいって。今からこの店に来たいってさ』

収録で使う道具?
いや、理由なんてどうでもいい。

「吹雪さん、今からオレも行くから」

とにかく先回りしてヨハンを捕えないと。

『んー?何だ・・・、何かあったの、キミたち?』
「ああ・・・ちょっとね。会った時に説明するから吹雪さんはヨハンを足止めしておいて」
『そう・・・、分かった』

吹雪さんは何かを察してくれた様子で深くは追求しなかった。
吹雪さんも闇の住人。
オレの口振りや焦り具合で尋常ではない事を察しているだろう。
ヨハンが何故、狂気に走っているのか・・・。
とにかく先回りして止めないと・・・。
ここから吹雪さんの店までは5qくらい・・・。
どうするか?



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